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デイヴィッド・ホックニーとはどんな画家だったのか?プールの絵からiPad画まで、88年の生涯を辿る【日曜美術館】

iPadで絵を描く手元 未分類
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 今年6月、88歳でこの世を去った現代美術を代表する画家、デイヴィッド・ホックニー。9月20日放送の「日曜美術館」では、追悼アンコールとして、3年前に東京都現代美術館で話題となった大規模個展の模様が振り返られます。番組の予習として、ホックニーがどんな人物だったのか、生い立ちから作品スタイルの変遷、その生き様までをまとめてご紹介します。

放送日時:9月20日(日)9:00〜9:45 NHK Eテレ(追悼アンコール放送)

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デイヴィッド・ホックニーのプロフィール

デイヴィッド・ホックニーは1937年7月9日、イギリス・ウェストヨークシャー州ブラッドフォード生まれ。両親ローラ&ケネス夫妻のもと、5人兄弟の4番目として育ちました。地元の美術学校を経て、1959年からロンドンの王立美術学校(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)で学び、本格的に画家としての道を歩み始めます。

ロンドン時代―ポップ・アートの旗手として

王立美術学校時代、後にポップ・アート運動の中核を担うR・B・キタイらと同期として学んだホックニー。1961年には、ピーター・ブレイクらとともに「ヤング・コンテンポラリーズ」展に出展し、イギリスのポップ・アート第2世代の台頭を象徴する存在として注目を集めました。1963年にはジカスミン画廊で初の個展を開催しています。

ポップ・アートとは?ウォーホルら代表的なアーティストを紹介

ポップ・アートとは、1950年代のイギリスで生まれ、1960年代にアメリカで大きく花開いた美術の潮流です。「ポップ」は「ポピュラー(大衆的)」の略で、広告、漫画、雑誌、スーパーの商品といった身近な大量消費文化をあえて作品のモチーフに取り入れたのが特徴です。それまで「美術館に飾る高尚なもの」と考えられてきた芸術の枠を、日常へと広げた運動といえます。

名前は聞いたことがあっても、具体的な作家が浮かばないという方も多いのではないでしょうか。代表的な存在が、アメリカのアンディ・ウォーホルです。キャンベルスープ缶やマリリン・モンローの肖像をシルクスクリーンで繰り返し刷った作品で知られ、「大量生産される商品もアートになる」ことを世に示しました。同じくアメリカのロイ・リキテンスタインは、漫画のコマを拡大したような網点(ドット)の作品で有名です。またクレス・オルデンバーグは、ハンバーガーやアイスクリームなど身近なものを巨大な彫刻にしました。イギリスでは、ホックニーと同世代のピーター・ブレイクが、ビートルズの「サージェント・ペパーズ」のジャケットを手がけたことで知られています。

さらに、「便器」に署名をして作品として発表したマルセル・デュシャンは、厳密にはポップ・アートより前の世代のダダの作家ですが、「日用品でも作品になりうる」という発想でポップ・アートの先駆けになったと評価されています。ホックニーはこうした流れの中で、身近な風景や人物を明るく軽やかに描き、ポップ・アートの第2世代として頭角を現しました。

ロサンゼルス移住と「プールの画家」としての飛躍

1964年、ホックニーはロサンゼルスへ移住します。強い陽光とプールのある風景に魅了された彼は、《A Bigger Splash》をはじめとする西海岸の明るい情景を描いた作品で一躍脚光を浴びました。こうした作品群は「プールの画家」としてのホックニーのイメージを決定づけるものとなります。代表作《Portrait of an Artist (Pool with Two Figures)》は2018年、存命作家の作品として当時過去最高額となる約102億円で落札されており、その評価の高さを物語っています。

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自身の生き方を貫いた表現者として

イギリスで同性愛が犯罪とされていた時代から、ホックニーは自身のセクシュアリティを隠すことなく作品に投影し続けたことでも知られています。ロンドン時代の初期作品から、恋人や友人との関係を描いた作品まで、社会的な逆風の中でも自分らしい表現を貫いた姿勢は、後進のアーティストたちにも大きな影響を与えたといわれています。

70年におよぶ表現の探求―iPad画という新たな挑戦

絵画だけでなく、写真のコラージュ、舞台美術、ドローイング、版画と多様な技法に取り組み続けたホックニー。2010年、70代に入ってからはiPadを制作の中心に据え、「Brushes」というアプリを使い、指やスタイラスで直接描くスタイルを確立しました。バックライトの効果を生かした大胆な筆致と鮮やかな色彩は、従来の絵画とはまた違う魅力を放ちます。新型コロナ禍のロックダウン中には、iPadで長さ約90メートルにおよぶ大作を手がけたことでも知られており、晩年になっても新しい道具を臆することなく取り入れる柔軟さは、常に「今」を生きる表現者としてのホックニーらしさを物語っています。

2026年6月、88歳での逝去と今回の追悼放送

2026年6月、ホックニーは88歳でこの世を去りました。今回の「日曜美術館」は、その追悼アンコールとして、2023年に東京都現代美術館で開催され大きな話題となった大規模個展の模様を再放送するものです。初期の傑作からコロナ禍のタブレット作品まで、70年以上におよぶ創作の軌跡を辿りながら、その芸術の神髄に迫る内容となっています。

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まとめ

ブラッドフォードの少年時代からロンドンでのポップ・アート、ロサンゼルスでの飛躍、そして晩年のiPad画まで、常に新しい技法に挑み続けたデイヴィッド・ホックニー。自身のセクシュアリティを隠さず表現し続けた生き方も含め、9月20日放送の「日曜美術館」では、その70年を超える創作の軌跡を振り返ることができそうです。番組を通して、改めてホックニーという画家の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

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