新年度が始まり、中学生や高校生はお弁当作りが始まりました。学生時代は毎朝お母さんの持たせてくれるお弁当はお昼が楽しみになりましたね。しかし、子供が生まれて子育て中のお母さんは、まったく立場が変わり、毎朝作る楽しみもさることながら、材料を準備したり、量は大丈夫なのか、食材は痛まないか頭を悩ませることになります。そんな時期に、今は亡き、小林カツ代さんのお弁当作りからヒントをもらえるアーカイブ放送を見つけました。忙しい、お母さんのための放送、ぜひ見たいと思います。初めてお名前を知る方のために、小林カツ代さんについて調べてみました。
Eテレの膨大なアーカイブから選りすぐりの番組をお送りします。今回は1986年3月3日放送のきょうの料理「これで安心 4月からのおべんとうゆでたらこべんとう」
4月22日 火曜 22:45 -23:15 NHKEテレ1東京
多忙な女性の共感を得た時短料理が人気だった小林カツ代さん。自身が夫と子供の弁当をつくる中で編み出した知恵を惜しみなく伝授した。「ゆでたらこべんとう」では、自然と栄養バランスが整う「色合わせ法」や、事前の準備、便利な道具類など「手早くつくるヒント」を伝えた。ほか、「ハンバーグべんとう」も紹介。腐りにくさ、塩分を控えるコツなど、食べる人への思いやりがこもったお弁当づくりを伝えた番組。(番組案内より抜粋しています。)
小林カツ代さんのプロフィールは?
料理研究家・エッセイスト
1937年に大阪市で生まれ
2014年に76歳で亡くなる
彼女は「簡単だけど手抜きではない」家庭料理を提唱し、多くの人々に愛されました。
彼女の料理スタイルは、忙しい現代人に寄り添った「時短料理」や、家庭で手軽に作れるレシピが特徴です。生涯で200冊以上の著書を出版し、テレビや雑誌でも活躍しました。また、料理だけでなく、台所用品や食器のデザインにも携わり、幅広い分野で影響を与えました。
さらに、彼女は阪神・淡路大震災の際には被災者支援を行うなど、社会貢献にも積極的でした。彼女のレシピや考え方は、今でも多くの人々に受け継がれています。
彼女の経歴は非常に多彩で、帝塚山女子短期大学で国文学を専攻した後、専業主婦として料理を学び始めました。その後、テレビ番組や著書を通じて料理研究家としての地位を確立し、生涯で200冊以上の料理本を出版しました。また、台所用品や食器のデザインにも携わり、1990年にはデザインした器がグッドデザイン賞を受賞しています。
さらに、阪神・淡路大震災の際には被災者支援を行うなど、社会貢献にも積極的でした。彼女のレシピや考え方は、今でも多くの人々に受け継がれています。
代表的なレシピは何ですか?
厚揚げチャポン: 焼いた厚揚げをつけ汁に入れるだけの簡単メニュー。
豚汁: 具材たっぷりで心温まる一品。
楽々栗ごはん: 手軽に作れる栗ごはん。
鶏南蛮そば: 鶏肉とそばの絶妙な組み合わせ。
玉ねぎチャーハン&卵スープ: シンプルながらも美味しいセットメニュー。
彼女のレシピは、忙しい日々の中でも手軽に美味しい料理を楽しめるよう工夫されています。どれも家庭料理の魅力を最大限に引き出したものばかりです。
カツ代さんの料理スタイルは?
小林カツ代さんの料理スタイルは、「簡単だけど手抜きではない」家庭料理が特徴です。彼女は忙しい現代人に寄り添い、手軽に作れるレシピを数多く提案しました。特に、少ない材料や調味料で美味しい料理を作る工夫が光ります。また、彼女の料理は「家庭の味」を大切にしつつも、創意工夫を加えたものが多く、和食だけでなく洋食や中華料理にも幅広く対応しています。例えば、豚汁や肉じゃがといった定番料理から、フライパン一つで作れる簡単な洋食まで、幅広いジャンルのレシピを提供していました。
さらに、彼女のレシピは初心者でも挑戦しやすいように、わかりやすい手順と実用的なアドバイスが盛り込まれています。そのため、料理を始めたばかりの人からベテランの主婦まで、多くの人々に支持されました。
小林カツ代さんの著書はありますか?
小林カツ代さんは生涯で200冊以上の著書を出版されており、その中には家庭料理の魅力を伝えるものが多く含まれています。代表的な著書には以下のようなものがあります
『決定版 小林カツ代の毎日おかず』: 家庭料理の基本から応用までを網羅した一冊。
『小林カツ代のもっともっと話したい料理のコツ』: 料理の細かなコツを伝授する内容。
『小林カツ代の切って煮るだけ鍋ひとつだけ』: シンプルで手軽な鍋料理のレシピ集。
これらの本は、忙しい日々の中でも美味しい料理を楽しむためのアイデアが詰まっています。
カツ代さんの息子さんは料理研究家のケンタロウさん。
小林カツ代さんの息子さんは料理研究家の小林ケンタロウさんです。彼はイラストレーターとしても活動していましたが、母親の影響で料理研究家としての道を歩み始めました。
ケンタロウさんはテレビ番組「男子ごはん」などで人気を集めましたが、2012年にバイク事故で重傷を負い、現在も療養を続けています。事故の影響で後遺症が残り、テレビ出演は控えていますが、リハビリを続けているそうです。
彼の復帰を願う声は多く、料理研究家としての活動を再開する日を待ち望むファンもたくさんいます。小林カツ代さんの影響を受けた彼の料理は、簡単で美味しいと評判でした。
ケンタロウさんの得意な料理は何ですか?
ケンタロウさんの得意な料理のジャンルは、家庭料理やシンプルで美味しい料理です。特に、カレーが大好きで「毎日食べても飽きない」と語るほどのカレー好きとして知られています。また、彼のレシピは簡単で現実的なものが多く、幅広い層から支持されています。
さらに、彼の料理は和食から洋食まで幅広く、特にフライパンを使った料理や、男性でも気軽に作れる料理が特徴です。例えば、豚肉のしょうゆ炒めやキャベツステーキなど、シンプルながらも美味しい料理が人気です。
カツ代さんの提唱されるお弁当とは?
アーカイブでもおっしゃっていましたが、お弁当は「お食事が移動するもの。」だそうです。毎食食べている1食が持ち運ばれて行先で展開する。その際に注意したいことがらは、
①冷めても美味しいこと。②腐らないこと③汁もれしないこと。この3つを踏まえた美味しくて簡単に作れる献立を考えてみるようです。
手順も美しく、忙しい中、小鍋を2つを使いこなして丁寧におかずを作る所作が美しいです。詰め方も味が移らないように、汁が干渉しないようにと気遣いが多数あって、参考になります。「アルミホイルは最低限使うようにしています。食べた後が汚らしいのが嫌なので。」と自身の美意識からのこだわりも垣間見せていました。同じ材料で、子供用のお弁当にしているのもお母さんの優しさがあふれる卵や菜の花をほうれん草に変えるなど工夫をされていました。
まとめ
昭和の兼業主婦代表のような存在だった小林カツ代さん。子育てと家事と料理の両立に奮闘されているイメージが強くあります。私は著書を何冊か持っていますが、熱を出して病院に駆け込みがら夕飯の献立を考えていたなど、生活をOPENにされていて、とても忙しいお母さんをされていたんだろうな、そして、世の中の同じ境遇のお母さんにエールを送っていたんだろうな、と思っています。そんな息子さんも今や料理の道へ進まれて、本当に温かい食事をたくさん作られていた結果なんだろうと感じます。温かい食卓がある風景、忙しいお母さんがお子さんのために一生懸命作るお弁当、毎日の積み重ねで子供の未来が変わる。そんな素敵な料理の番組をたくさん作って下さったことに感謝したいと思います。言葉は帰ってこなくても子どもたちに母の思いは伝わっていると思います。アーカイブでもあたらめて姿が見れることは本当にうれしいですね。お弁当の放送も楽しみにしています。
番組を視聴した感想ですが、日本語がとても聞きやすく、綺麗にお料理を解説されていました。執筆されているご経験からも感じましたが、今、このような美しい日本語はあまり聞けなくなってきました。とてもお若くてはつらつとお弁当作りの工夫を教えてくださって、今のお母さま方にもわかりやすく参考になると思いました。おやさしい雰囲気の料理番組でアーカイブで見ることができてよかった一つになりました。
コメント