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ドン・キホーテの経営スタイルがすごい!権限委譲とは?【カンブリア宮殿】

ペンギン ビジネス
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 身近にあると思っていて、成長や特徴までは興味があまりなかったドン・キホーテ。近くにないよ、という人もその存在を知ると一度は足を運びたくなるはず。いったいどんなお店なのでしょうか。そして最近注目されている経営方針である「権限委譲」とは?今回はドン・キホーテのまつわる疑問を調べてみました。初めて知るという方向けにまとめています。

10/31(木)夜10時~ テレ東で放送は終了しています。
番組検索のご参考までに。

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ドン・キホーテとはどんなお店なの?

 ドン・キホーテは、日本全国に展開するディスカウントストアチェーンです。
通称「ドンキ」とも呼ばれ、24時間営業の店舗が多く、幅広い商品を取り扱っています。
食品、日用品、家電、衣料品、化粧品、玩具、スポーツ用品、さらにはブランド品まで、さまざまな商品が揃っています。

 ドン・キホーテの特徴の一つは、店内の独特なレイアウトとディスプレイです。商品が所狭しと並べられ、まるで宝探しのような感覚で買い物が楽しめます。また、価格も非常に競争力があり、多くの人々に愛されています。さらに、ドン・キホーテは観光客にも人気があり、免税対応の店舗も多くあります。訪日外国人が日本のお土産を購入する場所としても知られています。

ドン・キホーテの名前の由来は?

 ドン・キホーテの名前の由来は、スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスによる小説『ドン・キホーテ』にちなんでいます。この小説の主人公、ドン・キホーテは、理想を追い求める騎士であり、現実と理想のギャップに苦しみながらも、勇敢に冒険を続ける姿が描かれています。

 ドン・キホーテの創業者である安田隆夫氏は、この主人公のように、困難に立ち向かいながらも夢を追い求める姿勢に共感し、店舗名に採用したと言われています。ドン・キホーテの店舗も、まるで宝探しのような独特のレイアウトと商品展開で、訪れる人々に驚きと楽しさを提供しています。

ドン・キホーテは何店舗あるの?世界進出もしてるの?

 ドン・キホーテは、世界中に広がるディスカウントストアチェーンで、現在、747店舗を展開しています。そのうち、634店舗が日本国内にあり、残りの113店舗が海外にあります。
 海外店舗は、アメリカ、シンガポール、タイ、香港、台湾、マレーシア、マカオなどに展開されています。

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現在の吉田社長とはどんなひと?

・吉田直樹さん
・1964年に大阪市生まれ
・国際基督教大学(ICU)を卒業
・INSEADで経営学修士(MBA)を取得
2007年にドン・キホーテに入社:海外事業本部長としてアメリカ市場でのビジネス拡大を担当。
その後、2012年に取締役に就任し、2019年には代表取締役社長兼CEOに昇進しました。

 吉田氏のリーダーシップスタイルは、従業員を第一に考える「従業員ファースト」の理念を掲げています。彼は、現場のスタッフに大きな権限を委譲し、迅速な意思決定を促進する文化を築いています。また、従業員の成長と自己実現を重視し、組織全体のパフォーマンス向上を図っています。

 吉田氏は戦略的なリーダーシップを発揮し、ドン・キホーテを国内外で急速に成長させました。彼のリーダーシップスタイルは、柔軟性と適応力を持ち、状況に応じて最適なアプローチを選択することが特徴です。

 日本のドン・キホーテではインバウンドのお客さんがお土産を配るのに日本のお菓子を買い込む姿がよくあるそうです。その大量のお菓子をスーツケースに入れ、持ち帰るのに大量スーツケース売り場がさらに繁盛する。そんな光景を日本で見ていた吉田社長は「日本に来る海外の人がいるのであれば、出店したら、お店に来てくれるかもしれない。」と気がついたそうです。
 現在の出店数も113店舗となり、売り上げも10%をしめるほどになっているそうです。今後は50%を目指しているそうで、今の勢いと日本製の商品が海外で高く評価されている背景と重なると目標の達成も遠くないような気がします。

 日本人の食卓は和洋折衷といって、いろんな文化の食材や調理法であふれています。その食品の多さから、日本で発売される新商品も海外の人から見たら新鮮なものになっている様子がVTRから見て取れました。
 日本でいう”コストコ”が人気なのと同じく、ラーメン、食べるラー油、アレンジされる巻きずしなど食をエンターテイメントとして楽しむ食卓を海外の人は近くに”ドン・キホーテ”があれば実現するのです。インバウンドで見つけて買ってきて楽しむよりもコストはかからず、日本の食材を楽しめる。
食を楽しみたいという気持ちは世界でも共通するのだと感じました。

権限委譲とは何を指すの?

 権限委譲とは、上位の権限を持つ者が、その権限の一部を下位の者に委任することを指します。これにより、組織内の効率性や柔軟性が向上し、上位の者はより重要な業務に集中できるようになります。

 例えば、企業の経営者が部門長に特定の決定権を委譲することで、部門長はその範囲内で独自に判断し、行動することができます。これにより、迅速な意思決定が可能となり、組織全体のパフォーマンスが向上します。権限委譲は、信頼関係の構築や部下の成長にも寄与します。適切な権限委譲を行うことで、部下は自分の役割や責任を理解し、自己成長を促進することができます。

 固い説明では、上記の内容ですが、実際のドン・キホーテでは、アルバイトの人が商談をまとめたり、売るもの、在庫の補充のための発注なども任されています。大変なイメージですが、実際にやっている人は「自分の仕入れた商品が売れていくのが面白い」とお商売の基本を楽しんでやっているところが印象的でした。自分の発見した商品を仕入れてそれが売れていく、そして結果もついてくるとますます楽しくなっていく。なので元気のある売り場が多いのではないでしょうか。

まとめ

 カンブリア宮殿では毎回最後に村上龍さんの編集後記のシーンが入りますが、今回の文章が印象的でした。以下に抜粋をさせていただきました。

 20年くらい前の夏、渋谷で夕立が来た。鈍器の店頭にビニール傘が売っていた。マジックで黒々と100円と書いていた。すぐ買った。夕立が来たのとビニール傘はほぼ同時だった。今考えると誰が用意したのだろうと思う。
 創業者が書いた「源流」の企業原理は「顧客優先主義」で、第3条は現場に大胆な権限委譲をはかるとある。店のバイトがビニール傘を用意し、100円という値段を決めたのだ。このエピソードはドンキのすべてを象徴している。
 売上高は2兆円。そのすべての努力はバイトが用意したビニール傘が担っている。
「2兆円のビニール傘」

 20年も前からこの経営スタイルで、働く人の地位を問わず、その成長を一人一人がされた結果が今日の2兆円という結果に結びついた。そのことは元をたどれば顧客が必要とする商品をタイミングよく扱う。それが小売りの原点であると創業者も言う通りのことをした。ぼんやりしていては見失ってしまうような基本を押さえた一言であると感じました。
 今回は、第2弾の収録で、今後もグアムに回転ずしを出店したとあったので今後のドン・キホーテの特集は期待して見てみたいですね。

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