日本一のイカ博士・窪寺恒己が釣り師・小塚拓矢と水中ドローン開発者・伊藤昌平と最強チーム結成▽幻の巨大タコイカを船の上から釣りあげるか?水中ドローンで捉えるか?
放送は終了しています。過去の放送で探すなら、
10月21日 月曜 22:00 -22:57 TBS1 をご参考ください。
巨大タコイカとは?
巨大タコイカは、タコとイカの特徴を併せ持つ非常に珍しい生物です。正式には「マッコウタコイカ」と呼ばれ、テカギイカ科タコイカ属に分類されます。
頭部:イカに似た形状。
足の数:通常のイカは10本の足を持ちますが、マッコウタコイカは成長すると8本になります。
大きさ:胴体は約40cmほどで、細い円錐状をしています。
生息地:主に北海道の釧路や日本海の深海トロールで見つかります。
発見:約50年前にマッコウクジラの胃袋から初めて発見されました。
味:イカに似た味わいで、身は柔らかい食感が特徴です。
このように、マッコウタコイカは非常に興味深い生物です。
ダイオウイカとは何が違うの?
ダイオウイカ (Architeuthis dux)
サイズ: ダイオウイカは世界最大のイカで、体長は最大で18メートルに達することがあります。
生息地: 深海に生息し、世界中の温帯から亜寒帯の海域で見られます。
特徴: 長い触腕を持ち、積極的に獲物を捕らえる捕食者です。
タコイカ (Octopoteuthis deletron)
サイズ: タコイカは比較的小型で、体長は約1メートル程度です。
生息地: 深海に生息し、主に太平洋の深海で見られます。
特徴: タコイカは成長過程で触腕を失い、最終的に8本の腕しか持たないため、タコに似た外見を持ちます。
伊藤昌平さんとは?
水中ドローンとは何ですか?
水中ドローンとは、潜航が可能な有線式の小型無人潜水機のことです。操縦者は船上や陸上から遠隔操作でドローンを操縦し、リアルタイムで水中の映像を確認することができます。
カメラとLEDライト:水中の映像を撮影し、暗い場所でも撮影が可能。
フライトコントローラーとジャイロコンパス:機体の姿勢や方位を制御。
圧力センサー:水圧を測定し、深度を確認。
推進器(スラスター):水中での移動をサポート。
どうして作ろうと思ったのですか?
「深海への興味」と「工作好き」が結びついため。伊藤さんがそもそも水中ドローンの開発を始めたのは、「深海魚を見たかった」から。
もっと詳しく知りたい!工作好きや深海への興味はどうやって深まっていったのでしょうか。
幼い頃に読んだ図鑑で、「ナガヅエエソ」という深海魚がいることを知り、興味を持った。別名「三脚魚」とも呼ばれるこの魚は2本の胸びれと1本の尾びれで海底に立ち、複数の長い触手をアンテナのように顔の前方に広げて、エサが流れてくるのをじっと待つ。そんな不思議な生き物に強く心惹かれたそうです。
モノづくりに携わる祖父、趣味でPCを自作する父の影響を受けた「工作好き」。中学校の授業で電子工作に取り組んだときに、「これは自分が得意なことだ」と確信した伊藤は、進学先に工業高校を選び、高校卒業後は筑波大学の工学システム学類へと進路を取りました。
「ある日、テレビでナガヅエエソの映像を観たんです。『深海にいるのにどうやって撮影したんだろう』とその時初めて疑問に思いました」。ロボットで撮影していることを知った伊藤は、「それなら、ロボット開発の知識を生かして自分で作りたい」と考えるようになる。それが、この世界に飛び込むきっけになったそうです。ただ、初めはあくまで趣味のつもりだった。とご本人は話しています。
大学ではロボット開発を学びながら、アルバイトでロボットの試作開発をし、水中ドローンを作ろうと思ったのは、そんな頃だったそう。大学を卒業した伊藤は、2014年にフルデプスの前身となる会社を設立し最初の約2年間は、在学中から続けてきたロボット開発の仕事を受託していたが、2016年に転機が訪れました。筑波大学で開かれた起業家向けの講座に参加し、「講師の方と話した時に、『どうして水中ドローン開発そのものを仕事にしないのか』と言われたんです。」その時、初めて「深海への興味」「工作好き」という2つの要素が結びついて、水中ドローンの開発・製造という事業に着手することになったそうです。
長く一途にその道を突き詰めていく過程がとても分かりやすくて自分の好きなことをどのように成長の途中で道をとるのがよいのか、そんな模索も同時に感じました。
イカ博士・窪寺恒己さんとは?
窪寺恒己(くぼでら つねみ)博士は、日本を代表する海洋生物学者で、特にダイオウイカの研究で世界的に知られています。1951年に東京都中野区で生まれ、幼少期から海洋生物に強い関心を持っていました。北海道大学水産学部を卒業後、同大学院で海洋生態学を専攻し、1982年に水産学博士号を取得しました。
窪寺博士は、2004年に世界で初めて深海で生きたダイオウイカの撮影に成功し、2006年には生きたダイオウイカを海面まで釣り上げ、その行動を撮影しました。これらの成果は、国内外で大きな注目を集めました。
NHKでダイオウイカの泳ぐ姿が撮影された映像を見たことがありますが、とても雄大で何とも言えないおそろしさも同時に感じたことを記憶しています。そんなダイオウイカをまじかに見た博士はどのように感じたのでしょうか。いつも研究の対象としてみているとはいえ、その大きさや存在感はとても不思議な魔力さえ感じそうです。
まとめ
深海には巨大な生き物がいると思うと怖い気もしますが、海は果てしなく広くて深いんだとワクワクします。そんな深海に見せられた、伊藤昌平さんが夢を実現されて水中ドローンで深い海に行くことができるとは、とても魅力的な映像と人類が見ることができない世界を見せてくれて本当に面白いな、と興味が尽きません。ダイオウイカと巨大タコイカは別のものでなおかつ巨大イカだけでなく、もっと不思議な形をした生き物をたくさん解明されることを期待して今後も応援したいと思います。
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